電車男 1

俺様は、実はかなり強い漫画運を持っているらしい、と思うことがあります。たまたま先輩が持ってきた月刊マガジンに「BECK」の全米ツアーのクライマックスの話が載ってて買い集めたり、たまたまチャンピオンを立ち読みしたときに、「サムライジ」の第一話が載ってて買い集めたり…。何より、たまたま友人の家で読んだサンデーに「キリンジ」の第一話が載っていたために、即座にその週のサンデーを買いに走って以来、俺様はサンデー読者なのです。で、「電車男」ですが、これはたまたまコンビニでヤンサンを立ち読みしたら、第二話が載ってました。たぶん他の回だったら、なんだかんだいってスルーしたんじゃないかなあ、と思うのです。まあ、そこだけ切り取って読んだからそう思っただけなのかもしれませんが…。前置きが長くなりました。ご存じ「電車男」、小学館・原秀則バージョンです。先に断っておくと、俺様原作は読んでないので、この漫画において原秀則がどれだけの功績を担っているのかはわかりません。とにかく一冊の漫画として読むのみです。

さて、「電車男」の特徴は「ネット発」、すなわち2ちゃんねるへの書き込みによって物語が展開される点ですが、これが予想以上に新鮮であります。何たって読者と全く同じ、電車男の恋物語を外から見ている登場人物が漫画の中に「いる」ので、感情移入度が桁違いです。この手の漫画を読んでいるとひっきりなしに口をついて出る「何やってんだよォ電車ァ!」とか「かっこいいぞ電車!」というセリフを、言ってくれるキャラがいる。この不思議な連帯感は、まさに2ちゃんでリアルタイムに書き込み、あるいはROMっている時のそれです。

主人公である電車男は、正直な話カッコイイです。正直者はカッコイイ、というのが私の持論でありますが、電車男も格好つけないところがカッコイイ。それでいて経験値ゼロからの出発なので、親近感はすごくあります。まるでネット上でレベル上げて、強くなってからボスと戦いにいくRPGのよう。なんだか手塩にかけた子供のようで、可愛くて、その成長に感動します。もう一つ特徴的なのが、そのアンバランスさ。住人たちのアドバイスにより急にイケメンになってしまう電車男なんですが、中身は恋愛経験ゼロの冴えないアキバ系(というほど秋葉の匂いは感じませんが)なので、いきなり中学生ばりのリアクションがでたりして、かなりアンバランスな戦いが繰り広げられます。やばいカッコイイ!と思ったり、ガキだなあ、と思ったり、そのギャップが面白いところです。

ヒロインについては、1巻ではほとんど触れられません。謎の女です。これが良い。脈があるのかないのか、憎らしいほど読めません。それでいて仕草や表情がいちいち可愛いときているので、かなり罪な女です。もう本当に、コノヤロ~と。でも読者が(2ちゃん住人を通して)介入できるのは電車男だけなので、やきもきさせられること請け合いです。

要約すると、漫画に登場する住人たちとともに電車男を格好良くプロデュースしているような、俺たちの電車がどんどん格好良くなっていく、という感覚が非常に楽しい漫画です。2巻も買います。1巻とんでもないところで切ってくれたし。

以下ネタバレあり。というか読んだ人にしかわからない話。




第1話 電車男、誕生
原作読んでなかったので、これ全部2ちゃん上に書き込まれた話なんだ、と理解するまでにしばらくかかりました。第一話だけだとすごくフツーだと思います。もちろん上手いんだけど。

第2話 かける?かけない?
「カップは2個でした」だからどうしたー!?(笑)「なんでみんな、見ず知らずのオレに…ここまでマジにアドバイスしてくれんだよ…」面白いからです。ビビってる電車にすごく親近感がわいて、そこに追い打ちのようにエルメスキター!と思ったら4ページ使ってそれを代弁してくれて、オチもいいし、ものすごく読んでて楽しい話でした。

第3話 進め、電車男!!
50-51ページの「パチッ」がすごくカッコイイ。そして本格始動する住人の皆さんが楽しくて楽しくて、涙出そうになります。俺様は特にROMってるバンダナが好きです。こういう奴を描いてくれるのは嬉しいなあ。「とにかく誘う王」とか見ても、カッコイイよね電車。

第4話 もうだめぽ…
ついにエルメスが姿を現したっ!ってくらいエルメスがカッコイイ。つーか電車、カッコ悪ぅ…。2ちゃんで準備してた、そのまんまの展開なのに、全然対応できてないのがイカス。やはりこのギャップが電車の魅力なのです。

第5話 電車男の冒険
電車変わりすぎー!っていうか前の髪型がもったいなさ過ぎだ!一番のチャームポイント(眉毛ね)隠してんじゃん!「この分だと、全身揃えるのにいくらかかるんだろ…」お前の部屋にあるフィギュアに比べたら大したことはないぞ。初登場の山田くんがまたすごくいい奴で。恵まれてるなあ、電車。

第6話 終わっちゃうんだ…
ビフォア・アフターが笑えますね。別人。そのうちこんなんなるのか…?ともあれ6話のみどころは、格好良さ全開なところから徐々に可愛くなっていくエルメスでしょう。主人公がカッコイイとヒロインは安心して(?)可愛くなれるのです。中でももっとも注目すべきは124ページ2コマ目、酒のせいか瞳孔が大きくなるエルメス。人体の仕組みとして、好きな人の前では瞳孔が大きくなるそうですが、それが自分を魅力的に見せることにも繋がるのだなあということがよくわかります。

第7話 終わりにできる?
ここでもエルメスが格好良かったり可愛かったり。そして電車も格好良かったり可愛かったり。このせめぎ合いはかなりワクワクします。

第8話 電車男のため息…
このへんからエルメスが可愛さ満開になり始めます。それだけ電車男がカッコイイということです。吼えちゃうくらい(笑)。住人の盛り上がり方もすごく好きです。スーパードライ片手にレス打つ姉さんとか。

第9話 好 き で す か?
「みんな、よくわかってるなぁ…」みんなじゃない、みんなじゃないから!「オシャレって金かかるのね…」だからお前の部屋にある(以下略)しかしこの質問にガッチリ答える電車は、やっぱり根本的にカッコイイと思うのです。舞い上がってるというのもあるんだろうけど(笑)。で、相変わらず可愛さ満開のエルメスはさておいて、友人。友人がこの顔で大阪弁を使わないのはおかしいと思います(言いすぎ)。理由を聞かれるとよくわからんのですが、大阪弁で喋る顔なんですよ。同士求む(無理だろ)。つーかこの引きは卑怯でしょ…。リアルタイムで読んでたら夢に出そうだ…。
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by kabehouse | 2005-04-24 23:12 | 本棚
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