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サンデー10号

今週はどうまとめるかに迷う漫画が多くて時間がかかってしまいました。結果的にいつもより理屈っぽいです。笑いが足りん笑いがッ!



・アルバトロス
相変わらず、細かい理屈を並べずに雰囲気で読ませる構成が好印象です。特に素石命図。この世界の全てを構成する元素を並べた周期表をひっくり返すことで、非常に神秘的で謎めいた雰囲気を演出しています。あえて遷移元素を除外したことも、この表のシンプルさ、力強さ、美しさを際だたせています。他にこれらの元素を燃やすための炉なども、大雑把な説明だけを与えることで雰囲気を出すための小道具に使われているんですが、そのまま雰囲気を楽しむこともできますし、俺様のような理系の人間にとっては、細かく描かれない設定を空想する楽しみもあります。ちなみに俺様は、この水は元素を溶かす液状化したプラズマのようなものと考えています。本来プラズマとは、固体、液体、気体に並ぶ物質の状態を表し、固体<液体<気体<プラズマの順でエネルギー状態があがるので、液状のプラズマは意味からしてあり得ません(『煮付けの刺身』みたいなもの)。が、モノバイルの世界は炎が結晶になる(しかも元素と同居している)世界なので、水もH2Oではなくて、そんな感じのものなんじゃないかな、ということで。こういった空想も、今後ちゃんとした設定が出てきそうにないからこそできるわけで、下手に細かい説明を入れてアラが出るよりは、エッセンスとしてちょこっと小道具を出し、想像をかき立てる方が面白いもんだなぁと思いました。

・ハヤテ
やっぱりヒナギクが中途半端で邪魔っけですね。最近萌え業界では、こういった『普段は○○なんだけど○○な一面もある』とか、『○○なように見えて実は○○』とかいう二面性をクローズアップする傾向がある(ツンデレもその一種)んですが、そういうキャラクターを描く場合、ただ二つの面を見せればいいというものではありません。一番重要なのは一面から別の面へ(ツンデレでいえばツンからデレ、デレからツンへ)と移り変わる瞬間を捉えることなんです。これができるかどうかで一流と二流が分かれるんですが、ヒナギクを見ていると、一流と呼ぶわけにはいきません。「え?」と「………何をいきなり謝っているの」の間、「つべこべ言わず追いかけなさーい!!!」から「私はきっと正しい選択をした…」への推移。それが腕の見せどころなんですよ。そこをどう見せるかで萌えるか否かが決まるんですよ。そこを描かなきゃ萌えないんですよ!そんなわけで今週はヒナギクが気に障りすぎたので西沢さんは記憶にありません。ワタルは無性に格好良かったけどな!あーとりあえずこれで西沢さんに転ばないハヤテはやっぱり男じゃないと思いました。波多野憲司偉大なり(なんちゅうシメだ)。

・結界師
あああああやっぱり格好良すぎるぞ松戸平助!加賀見さんとの契約云々の話が出た時点で加賀見さんの正体はある程度予想はしてましたが、まさか人妻のデスマスクを使っていたとは。そのうえで言う台詞が「奇跡を起こすのに必要なものは何か知ってるかい?(中略)愛だよ、愛!」とは!悪だの狂気だのというちっぽけな概念では縛れない人間くささがたまりませんね。最高だぜエロジジイ(褒めてます)!で、また白がねー。真面目で不器用で、いぶし銀の格好良さですよこの男は。まるでシャアとアムロを見ているようだ(白がアムロね)。

・ケンイチ
この最終コマを見ているとラブホでローションプレイを思い出してしまう。ダメだ俺様…。

・クロスゲーム
あだち充が帰国子女の常識を変えたッ!しかも何のネタにもせずさらっと変えたッ!おかげでもう一方のステレオタイプすぎる帰国子女(なんと靴磨きをさせる)の滑稽さが引き立ちますねぇ。一種のペーソスさえ感じさせる。あと、校長はもうちょっと何とかしろよとも思いますが、これがあだち漫画ってことで。

・グランドライナー
気合いの入ったハミルさんの変態描写で怪しいとは思っていたんですが、紅の暁号クルーを見て確信しました。この作者女好きだ(笑)。それならまだ可愛い女の子が描けるようになる望みはありますね(悪女限定かもしれませんが)。ぜひそういう方向で将来に期待しましょう。カッコイイメカと熱いギミックと可愛い女の子が揃えば、後はなんとかなります(待て)。

・あいこら
ポーツマス!!(←挨拶)先週からハチベエが素晴らしい動きをしてますよ。さすが夏の太陽がさせることはひと味違います。細かいパロディもさることながら、深層にいる自分が言った「ポーツマス!!」に対して「ポーツマス!!」と答えてしまう意味わからなさがたまりません。あとやっぱり眼鏡は割れてナンボだと思いました。

・可レン
今週の一コマは299ページ1コマ目、「Dopp-Ring(どぷりん) Dopp-Ring(どぷりん)」。どぷりんって英語で書くとそうなるんだ!?こういう意味わからないけどテンション高い演出は大好きです。

・あお高
うおぅ!ほっぺたとほっぺたがぷにってうおぅ(意味不明)。まあそれはともかく、先週に引き続きNo.7の攻勢をNo.5が受ける展開が続いていますが、今週はNo.6もなかなか良い表情を見せてくれています。出番が減少の一途を辿るNo.4と注目株のNo.8、No.9にも頑張って欲しいところですね。

・タイムチャンプルー
久々にパワーを感じる読み切りでした。やっぱりスピード感と密度は重要ですな。

・D-LIVE!!
出たよ!出たよミハイル・セルゲイヴィチ・カラマーゾフ!!ってそんなに浮かれるほどのことでもないんですが、個人的にこのままミハイルさんの正体はバレないまま終わりそうだなぁと思ってちょっと残念だったので、それをきっちりやってくれたことが嬉しいのです。ロコとの最終決戦もちゃんと持ち越されたし、やっぱり基本に忠実で良いなあと思っております。
by kabehouse | 2006-02-12 20:58 | 少年サンデー
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