クロノアイズで空想科学の心を燃やす

クロノアイズ全6巻+クロノアイズグランサー全3巻は、講談社マガジンZKCから発売されている長谷川裕一のSFマンガです。久々に手に取ったら一気に読み返してしまったので、ここで紹介します。

クロノアイズはSFの王道、タイムトラベルを扱ったマンガです。主人公は時空監視機構(タイムパトロールと呼ぶと怒られます)『クロノアイズ』の一員となり、巨大人型兵器『ペルセディア』を駆って、歴史を改変して未来を支配しようとする組織『ハデスサイズ』と戦います。正直、なんてベタベタな設定だろうかと思います。ところがどっこい、これがメチャクチャ面白い!まずはペルセディアが綺麗だわ格好良いわ可愛いわ。加えてエピソード一つ一つが王道をふまえつつも新鮮で、バージェスモンスターに恐竜人間(羽毛つき)にアポロ11号にアトランティス、とSFファンも納得のラインナップ。本筋となるタイムトラベルの理論と、それにまつわるドラマも、しっかり練り上げられていて読み応え十分。もちろん長谷川裕一といえば日本で三番目にスケベな漫画家ですから、サービスシーンも満載。これぞ空想科学の情熱、読まなきゃ損ってもんです。

かくして俺様ランキングSF漫画部門で不動の一位を確保したかに見えたクロノアイズでしたが、これをあっさりと抜き去るマンガが現れました。それがクロノアイズグランサー。たまげました。クロノアイズの続編です。つまり、タイムトラベルと『クロノアイズ』にまつわる謎はすでに解かれ、巨大な敵『ハデスサイズ』はもうありません。それでも断言できます、グランサーはクロノアイズより面白い。敵のロボット、ティアドロップなんか格好良すぎですよ。続編とは本編よりも面白くなりうる、いや面白くなければならないものなのだということをはっきりと示した希有な作品です。

SFとは何かを説明するのは非常に難しいことです。巨大ロボも、宇宙船も、タイムマシンもSFの要素ではありますが、それらを出しただけでSFを名乗ることはできません。でも、だからといってSFを楽しむことまで難しいものにすることはないと思います。現にクロノアイズ、そしてグランサーという作品があり、難しいことを言わずとも涙が出るほど面白くて、格好良くて、そして間違いなく空想科学なのですから。
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by kabehouse | 2004-06-15 14:41 | 本棚
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