世界樹の迷宮(3)蝶々との死闘

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そろそろ冒険も本格的になってきます。実際にプレイしながら書いているので、プレイ結果によって微妙にキャラがずれていったりすることもあると思います。その辺もあわせてお楽しみください。
(注:この文章は壁が考えた非公式の設定にもとづいて書かれています。皆さんのイメージと合わない場合は登場人物の思いこみということにしてください。)



迷宮探索を始めて二日目。
スジョーユ「おい、起きろウスター」
ウスター「うぅ~…もう朝か…?ってまだ5時じゃないか!」
スジョーユ「『もう5時』だよ。冒険者の朝は早いんだ」
ちなみに俺は昨夜一度起きて他のメンバーと晩飯を食べ、残っている傷を治療したりしたんだけど、ウスターはその間もずっと寝ていた。真っ昼間に寝て朝5時起きは、はっきり言って寝過ぎだ。
スジョーユ「ほら、早く起きないと日が暮れるまで迷宮にいることになるぞ。夜の樹海は何が起こるかわからないんだから、さっさと支度しろ」
タルタル「早く起きろー!冒険だー!」
安息日の子供みたいにはしゃぐタルタルと、安息日の父親みたいにのろのろとベッドをはい出るウスター。なんだか先行きが心配になる光景だ。
ウスター「そういえば、今日は執政院とシリカちゃんの店に行くんだったよな?」
こいつは女の子に会うと思うと途端に元気になる。
スジョーユ「あー、それなら昨日コチュジャンが行ってきてくれたよ」
ウスター「え?…そうなのかい?」
コチュジャン「ハイ、全部で70enになりましたよ」
今日の宿代が五人で8enだから、一回迷宮に潜ると五人が一週間は余裕で暮らせる計算になる。かなりの収入だ。
ウスター「そうか…もう行ったのか…俺が寝てる間に…」
しかしこいつはそんなことより、せっかく女の子に会えるチャンスを寝過ごしたことがショックなようだ。すごい勢いで落ち込むウスターを引っ立てるように、俺たちは階段を下りた。
シオ「おっそーい!あなたたち、気合いが足りないわよ!」
シオはもうとっくに朝食のテーブルについていて、俺たちが姿を現すと同時に声が飛んできた。フォークとナイフを握りしめているのを見ると、腹が減っているんだろう。
スジョーユ「悪い悪い。ウスターがなかなか起きなくて」
ウスター「おいおい、俺のせいかい?」
タルタル「うん、ウスターは寝過ぎだ」
コチュジャン「まあ確かに、寝過ぎですね…」
たわいもない話に花を咲かせつつ、俺たちはテーブルを囲んだ。タルタルとシオがスープをお代わりしまくり、ウスターがあくびを噛み殺している、この光景が今日からは日常になる。

俺たちが順調に未探索エリアに進み、地図を埋めていたとき、前方から蝶が飛んで来た。全部で3匹。『わー、チョウチョだー』なんて和やかな光景じゃあ決してない。奴らは昨日モグラと組んで俺たちを恐怖のどん底に陥れた、しかもどっちかというとモグラより高いダメージをくれた強敵なのだ。
ウスター「…ちょっときつくないかい?」
スジョーユ「…きついかもな…」
コチュジャン「さ、三匹…」
コチュジャンが泣きそうだ。無理もない。昨日蝶1+モグラ1に一人殺されかけたのに、今日はいきなり蝶3なのだ。俺たちのレベルはこれっぽっちも上がっていない。ついでにいうと、現在シオとタルタルのHPは6割程度まで削られている。うん、まずい。冷静に分析すればするほどまずい状況だ。しかし不思議にも、昨日殺されかけた本人であるシオは自信満々だった。
シオ「フフッ、相手にとって不足はないわ。私のフロントガードをくらいなさい!」
フロントガードはその名の通り、パーティーの前衛を守るスキルで、相手にくらわせるものじゃあない。けどまあフロントガードを使ってくれればこのターンは誰も死ななくて済むだろう。俺はシオにダメージが行くことを見越して、キュアーの準備に入った。
スジョーユ「ウスターは右の奴に氷の術式!コチュジャンは韋駄天の舞曲!」
ウスター「オッケイ!」
コチュジャン「わかりました!」
タルタルは放っておこう。どうせ攻撃と防御しかできないし。

1ターン目。
シオ「グ、フッ…。その程度の、攻撃、なんでもないわ…」
蝶二匹の攻撃を受けてシオのHPが残り2になった。予想以上にやばい。基本的に相手の方が動きが速いから、残り一匹の攻撃がシオ以外のメンバーに行くことを祈るしかない。と、その残り一匹が、俺に向かってやたら変な音を放ってきた!
スジョーユ「な、なんだこりゃあっ!?」
シオ「スジョーユ!大丈夫!?」
お前は先に自分の体を心配した方がいい。絶対。
スジョーユ「ああ、俺は大丈夫だ…。けど」
シオ「けど何?」
スジョーユ「キュアが切れた…」
シオ「え?」
スジョーユ「つまり、お前の治療ができなくなった」
シオ「…」
どうやら特殊な羽音で攻撃してきたらしい。大きく集中力を削がれた俺のキュアは不発に終わり、シオが瀕死のまま残されることになったのだ。一瞬シオの目がやばい感じになった。
ウスター「嘘だろ?お前回復できなきゃ役立たずだぜ?」
スジョーユ「うるさい!お前は魔法に集中しろ!」
とはいえ俺が回復できなきゃ役立たずなのは事実だ(ウスターも人のことは言えないが)。
シオ「試練よ…。これは神の与えたもうた試練よ…」

2ターン目。
敵はシンリンチョウ二匹(ウスターの魔法で一匹落とした)。こちらはシオが一撃でもくらえば死亡という状況で、俺はさっきの羽音が耳に残っていて集中できそうもない。つまり回復できないということだから、もう前のターンにコチュジャンが使った韋駄天の舞曲に賭けるしかない。パーティー全体の行動を速めるこの歌が効果を発揮すれば、敵が動く前に全滅させられるはずだ。というわけで全力で攻撃!
シオ「ぜえっ、ぜえっ……ぃやあぁ!」
コチュジャン「ふぎゃあぁ!」
なにやらコチュジャンの雄叫びが偉く情けない感じになってきたが、ひとまず二人の攻撃で片方の蝶が沈む。あとはウスターが先に魔法を発動させてくれれば…とシンリンチョウの攻撃!まずい、死ぬ!シオが死ぬ!
タルタル「ごふぁあ!」
…しかし蝶の攻撃はタルタルを捕らえていた。よし。
タルタル「お前…なんだそのガッツポーズ…」
あ、見られた。
スジョーユ「気のせいだ!それより攻撃!まだ蝶残ってるぞ!」
タルタルはすぐ忘れるからこれで大丈夫だろう。後はウスターの魔法が当たればギリギリセーフ。俺たちはなんとか死地を脱した。

改めてシオとタルタル(最後の蝶の攻撃でコイツも瀕死になっていた)の傷を治しながら、俺はさっきの戦いを振り返った。どうやらこのパーティーの生命線は、コチュジャンの韋駄天の舞曲ということになりそうだ。まさかバードが最重要人物になるとは、冒険を始める前は思いもしなかったことだ。
コチュジャン「スジョーユさん…」
相変わらず半泣き状態の、そのコチュジャンが話しかけてきた。
コチュジャン「そろそろ、防具を買いませんか…?」
そういえば、俺たちはずっと初期装備である布の服とナイフで戦ってきたのだ。隣でシオが死にかけるのを散々見てきているコチュジャンとしては、不安にもなるというものだろう。むしろ当の本人が何の疑問も持たずに戦っているのがどうかと思う。…まあ、とにかく最重要人物コチュジャンが言うのだ、新しく装備を買ったほうがいいだろう。俺たちはこの冒険の後、シリカ商店で買い物をすることに決めた。
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by kabehouse | 2007-01-22 10:07 | 世界樹の迷宮
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