サンデー26号

久しぶりのサンデー感想です。最近サンデーを読んでいると、やっぱり少年マンガの読み方なんて本当は一つしかないんじゃないかという気がしてきています。毎週約18ページという描かれ方をしている少年マンガに対して、一コマ一コマに宿る技術や意図を子細に見ていくことは、もちろん悪いことではないのでしょう。が、少年マンガのリズムに身を任せ、その勢いとパワーを肌で感じることが何より重要なんじゃないか。一文一文辞書と首っ引きで口語訳され、その独特のリズムを失った「平家物語」はもう「平家物語」ではないんじゃないか。もしこのブログが少年マンガの楽しみ方を世に知らしめたいのなら、もちろんその本流から少し脇に寄って見るのもいいけれど、本当の読み方は必要不可欠なんじゃないかと思うわけです。

例えば今週のサンデーでは「ケンイチ」が白眉です。ここまで少年マンガのパワーに満ちた漫画に対して、その構造や技術から論理的にパワーの源流を求めるのは、少し違うのではないかと。『戦いの中で学ぶ』という、言葉にするとひと言で終わってしまう少年マンガの思想自体が持つパワー、シンプルな快感。この理屈抜きの快感を言葉で伝えるためには、どうすれば良いのか。今までのやり方ではいけないような気がするのですね。

また、今週の「ガッシュ」。紙粘土に込められた思いを、我々は想像するしかなく、そこに正解はない、というより想像すること自体が純粋な漫画の楽しみ方なわけです。しかしその過程を言葉にすることは難しく、漫画を楽しむ上では役に立たない、『結果』しか言葉になって現れない。ただ単に今回のキャンチョメのエピソードが、今までにない何か特別なエピソードになりそうな気がするという予感を書いても、それはそれで漠然としすぎてよくわからないし。

今さら素直に伝えることの難しさにぶつかっています。まあ少年マンガ読みとしては、敵に遭ったら戦うのみ、なんですが。ひとまず今週の一コマは、26ページ1コマ目、「いてて…」で。
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by kabehouse | 2007-06-01 10:19 | 少年サンデー
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