サンデー52号 ~私にも展開が見えるぞ!~

今週の「クナイ伝」を読んで、緒里たばさはこれがやりたかったんだと確信しました。

吸血忍者とか忍び狩りとか邪紅刀とかいう設定は、全部この、
『憧れの女の子と戦わなければならない』という展開のためだけにあったのです。
だから、戦闘シーン自体や他の忍びは特に必要ないんです。
この漫画は『吸血忍者アクション』などではなく、
『吸血忍者とヴァンパイアハンター美少女仮面の同棲ラブコメ』だったのです!

読み切り版と第一話の煽り文句にすっかり騙されていました。
つーかコレサンデーに載ってること自体が罠だよ!少女漫画の設定だよコレ!!

「コナン」「犬夜叉」に加え「可レン」「イフリート」「マリンハンター」と、
近年アクション漫画の皮をかぶったラブコメが増えてきたサンデーに、
ついにド本命直球が殴り込みをかけてきた、それが「クナイ伝」だったのです。

しかもラブコメ視点からこれらの作品をみてみると、それぞれ
『サスペンス風遠距離恋愛もの』『戦国三角関係もの』『サイバーパンク風コメディ』
『ヴァイオレンスアクション風逃避行もの』『お色気』『変身同棲もの』と、
実にバラエティに富んだ、

……やっぱり「イフリート」かぶってる部分があるな……、

たぶんバラエティに富んだ作品群となっています。

考えれば、高橋留美子やあだち充の頃から(と言ってもまだ現役ですが)
覆面ラブコメはサンデーのお家芸だったわけで、
ギャグ漫画でもサンデーの主流はすべてラブコメだったことも合わせると、
21世紀のサンデーの姿としては正統進化と言えそうな気がします。

それにしても、俺様個人の感想としては、「クナイ伝」の設定はかなり冒険であると思われます。

上に挙げた作品が少女漫画雑誌に載っていた場合を考えて頂ければわかると思うんですが、
他の作品は読者の視点が主人公からヒロインに入れ替わると違和感なく収まるのに対して、
「クナイ伝」だけは、視点が主人公のまんまで収まってしまうのですね。

これまでの覆面ラブコメは基本的に、少年を主人公として見た表の顔があって、
それを少女を主人公とするように裏返してみると実はラブコメ!という構造でした。
しかし「クナイ伝」は、少年を主人公にしてストレートにラブコメを描いているのです。

つまり緒里たばさは、本気で少年サンデーに少女漫画を連載するつもりに違いない。
これはこの後どうなるか、ワクワクしながら待ちたいと思います。
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by kabehouse | 2007-11-29 10:04 | 少年サンデー
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