<   2004年 07月 ( 12 )   > この月の画像一覧

台風(直前)の日のお買い物

近々新しいパソコンを組むことになっている友人とともに、日本橋にディスプレイを買いに行きました。さすがにCRTは置く場所がなく、液晶にする、ということだったんですが、予算は三万円。ギリギリ、つーか無理っぽい…。

本当は八月一日を予定していたんですけれども、台風が思ったより遅かったので急遽台風が来る前に済ませてしまうことになりました。でも俺様起きたのが11時半。メールのやり取りのすえ、集合したのが1時半。昼飯食って日本橋についたのは三時過ぎ。あんまり時間ねえ、ってんで足早に堺筋を北上する途中、ふと目に付いたのが大型テレビ。高校野球大阪大会決勝!「今何対何やろー」とつい足を止めてしまうのが野球好きの性。それだけならよかったんですが…。

4対4、延長14回表大阪桐蔭の攻撃、1アウト1、3塁。

なんじゃこれー!もちろん立ち去ることなどできず、きっちり14回表終了まで見てしまいました。だから時間ないんだっつーの。

足早に液晶捜索を続ける俺様+1、ついにシャープ製15型3万9千なんぼを発見。まあ多少予算オーバーだけどしょうがないよね。シャープだし。と話はまとまりかけていたんですが、そのとき俺様の目が捉えたのがノーブランド14.1型2万9千980円。そのあまりのコンパクトさと怪しさに惚れた俺様、他人のものだというのに猛プッシュ。結局買わせてしまいました。ドット抜け多かったらごめんよう。

友人が悩んでいる間に店内を見回していた俺様は、TVチューナーが結構安くなっているのを発見。これがあればゲーム画面を取り込んだりできるなあ、などと本来の使い方を無視して物色。ゲーム系サイト作製構想が立ち上がりはじめます。メインがアーマード・コアとラクガキ王国という雰囲気の読めないサイトができるかも。

で、あまりに高校野球が気になって、帰った瞬間NHKのニュースをつけます。ルパンとか浅田次郎のドラマとかが気になりつつも切り捨て、ただひたすらスポーツを待ち続ける俺様。が、台風とアテネの壁は厚く、結局報道されないままニュース終了。むせび泣きましたよ俺様。ショックでにんげんドキュメントも見ずに寝ましたよ。そして起きたら速攻で新聞取りに行きましたよ。「延長15回引き分け、今日再試合」無理だー!今日から明日にかけて台風だよ!めっちゃ雨降ってるよ!もうこの際両方甲子園でええやん!とも言えないからこそ甲子園は面白いんですけどね。
[PR]
by kabehouse | 2004-07-31 12:14

ライバルが格好良くてこそ。

サンデー随一のベタの使い手、夏目義徳待望の新連載「クロザクロ」。昼と夜とを描き分けて新境地を拓くか?という感じですが未だ真の姿は見えず。とりあえず言えるのは表紙で損してるということ。白黒でこそ真価を発揮する人ですからねえ。それはともかく今週は、ライバルてんこもりで参りましょう(相変わらず強引な前フリ)。

ぶっちゃけた話、少年マンガは格好いいヒーローと格好いいライバルがいればそれでオーケーです。全ての物語の根元は「葛藤」なわけですが、少年マンガでそのまま「葛藤」を描いたって面白くない。「葛藤」を「対決」に置き換えなければなりません。そして「対決」に絶対欠かせないのがヒーローとライバル。もちろんストーリーも世界観も、ヒロインだって大事ですが、極論を言えばそれも全てはヒーローとライバルを格好よく見せるため。多少欠けてもなんとかなるのです。とはいえヒーローとライバルを格好よく、なんて言うほど簡単じゃありません。特にライバルをどれだけ格好よく描けるかというのは、漫画家の腕の見せ所なのです。

まずは「ガッシュ」。ガッシュのライバルといえばブラゴとゼオンですが、今週はおいといて、新たなライバル、テッド(とジード)が格好いい!なんて腰の入ったストレートだ!こういういかした魔物の子が続々と出てくるところが「ガッシュ」の大きな魅力です。

次に「ケンイチ」。ハーミットこと谷本夏、久々の登場。なんか一回きりっぽいけど。「昨日の敵は今日の友」といえば熱い展開の定番ですが、こういう頑固な奴ほど燃えますよね。けどやっぱり新島ですよ新島。一歩間違えばメチャクチャおいしい役どころなのに、あえてそこをボール一つ分はずして突っ走ってる感じがたまりません。

そして「MAJOR」。かつて「昨日の友は今日の敵」を自らやっちゃった吾郎、ただ今のライバルは因縁の対決ギブソンJr.。一回叩きのめされた相手ってのは、やっぱり燃えますよ。果たしてプレーオフでの対決は見られるのか?そして八木沼の出番は?

続くは「道士郎」の芝山。ここまで悪い奴描くのは西森博之だけですねえ。しかも引き際はわかってる。こーでなくてはいけませんよ、悪役は。引くとこで引かないとライバルにはなれんのです。

で、ライバルといえば「KATSU!」の岬新一。圧倒的なスター性に加えて、図々しさによって存在感が大幅アップ。何より活樹とのバランスが絶妙です。

「からくり」のフェイスレスは、その超然とした無邪気さがなんとも凶悪。そして新たな敵「最後の4人」は「最古の4人」を超えられるのか?「最古の4人」は何を起こしてくれるのか?「次号、無惨!!」が意味するものは?…無惨って…。

続いてライバル満載の「モンキーターン」。一番のライバル洞口雄大の他に最強の敵榎木がいたり新鋭伊峡がいたりと多彩な顔がいるのが何よりの魅力です。

そしてアマルガン登場により俄然盛り上がる「BF」。かつての師、クロトはもちろん派手に返り血あびて平然としているパズスもかなり格好いい。個人的にはメガネ+ドレッドのおっさんが要チェックな感じ。いや、もちろんフードの美女もなんですが。

最後はやっぱり「D-LIVE!!」。キマイラの格好よさは天下一品。やることもスケールが違う。今回は格下の相手、斑鳩がさらっと片づけてくれるでしょう(?)。

ではお別れに今週の一コマ。「ミノル小林」より381ページ5コマ目、「Let's so young!!」海老原のさわやかなスタイルに隠されたオヤジくささが存分に発揮された一コマ。英語おかしいし。
[PR]
by kabehouse | 2004-07-29 09:35 | 少年サンデー

来週のサンデー その1 モンキーターン

今サンデー読者が最も注目する漫画、モンキーターン。簡単に言うと、ただ今主人公が二股かけちゃってこれからどうすんの、という状態。…簡単に言っちゃったなあ。まあとにかく、幼馴染みの澄と同期の青島、どっちを選ぶんだ波多野!って言ってるのもなんなので、ここは一つ大胆予想。まあ相手もプロの漫画家ですから当たるなんて思っちゃいませんが、無駄に自信たっぷりに参りましょう。

まずは澄と青島と、最終的に波多野はどっちを選ぶのか。青島の告白に応えちゃって完全に二股になっちゃってる上に、距離が近いんで、どっちに転んでも修羅場が展開することは間違いないんですが、俺様の読みでは澄をとります。根拠は今週波多野が40日間泊まり込みのペラ修行に入ったことで、これはおそらく澄に転ぶための下地です。澄と波多野のような幼馴染みの場合、距離が近すぎるためにかえって意識に上らず、上手くいかないということが必ず起こります。波多野が青島に「好きだ」とか言っちゃったのもこのせいですね。ですから波多野は澄のいないところに行って、その存在の大きさを改めて認識し、きっと澄のところに帰るはずです。なんかこう書いちゃうとベタベタな展開だなあ。まあいいか。なので、ペラ小屋ごもりが終わるころには、少なくとも波多野の中では澄に固まっているはずです。逆に言うと、スポーツ漫画であり、幼馴染みであり、サンデーである、という進展しない三重苦にいる澄と波多野ががっちり結びつくためには、むしろ一度二股かけちゃうぐらいのきついカンフル剤が必要なのだという見方もできます。そう見てしまうと青島が可哀想ですが。

落ち着くところが澄に決定したところで、こんな展開があったらいいなあという、予想というより個人的願望。まず波多野が純あたりに相談をもちかけて、ボロクソになじられる。波多野のことだから逆ギレして、ちょっと波多野らしさが戻る、というのがいいなあ。あとは澄にペラ小屋まで押しかけていって欲しいですね。間違いなくありさが引っ張っていくんでしょうけど。それから蒲生さん。ここはやっぱり蒲生さんの出番ですよ。青島と波多野の関係を知ってるんだし。きっと青島と後腐れなく別れるためにアドバイスとかくれるんですよ(ひどいなあ)。

最初にも書きましたが、当たらない覚悟で断言した文ですので、フォローをあえて入れてません。なんだか青島がえらくひどい扱いを受けていますが、ご容赦ください。
[PR]
by kabehouse | 2004-07-26 11:08 | 少年サンデー

「かってに改蔵」最終回をどう読むか

もうひとつの名探偵コナン(復刻版)で、「かってに改蔵」の最終回がえらく波紋を投げかけているので、今回トラックバックして俺様なりの解釈をしようと思います。以前にも少しは書きましたが、あのときは守りに入ってしまい、曖昧なコメントになってしまいました。反省します。実はいまだに自分の解釈には自信がないんですが、そんなこと言ってちゃ「俺様」名乗れませんので、ここで断言します。この最終回、全部ネタです。タブーを犯しまくった久米田節全開の超攻撃的ギャグです。毎回一つか二つ入ってる、つっこめないギャグのオンパレード。ならばあえてつっこむのが俺様の役目。つっこみきれないのは承知の上、出来る限りツッコミを入れて参ります。皆様できればサンデー片手にお読みください。

まずはいきなり夢オチ。最終回でしかできないネタだからって本当にやりますか。しかも地丹はダメなんだ。そして345ページ1コマ目。うわーどっかで見た人ばっかだー。おしゃれ先生は本当に先生だったんだ。しかもおしゃれだ。秀才塾の人は患者さんですか…って先生(名前忘れた)セーラー服着てますよ?結局何者なんですか!?気にしちゃダメですか!?…次いきましょう。

てなわけでタネあかしが始まるわけです。改蔵と羽美ちゃんがとらうま町のことを良く知ってたのも、その場で作ってたからなわけですね。でもなんで最初に高校と人体模型で始まってるんですか?羽美ちゃんと改蔵の趣味ですか?それとも部長の趣味?そして改蔵のお父さん登場。「お父さんは忍者」ネタを今さら持ち出されても…って鉄仮面置いてある!鉄仮面の人改蔵のお父さんだったんだ!350ページでは1コマ目より2コマ目のほうがトーンワークがリアルな感じになってます。芸が細かいなあ。部長のハンコ「鈴」って書いてあるんですけど、ここつっこんだ方がいいですか?鏡文字になってないのはつっこむところですか?…次いきましょう。

またもや芸コマ。「サカイ」じゃない!「イ」以外の何者にもなれない気がするけど巧妙に「サカイ」ではない!ガンダムもぎりぎりだ!Vマークがない以外どこにも明確に違うところがない!そしてひそかに解消される改蔵のトラウマ(シャツのストライプ)。352ページ5コマ目は明らかに羽美ちゃんが改蔵を殴ってますけど何があったんですか?…次いきましょう。

結婚式でまたどっかでみた人たちがいっぱい。前田くんはとらうま町の人なんですね…。そして最もつっこめない「2人に幸あれ。」無理です。何かつっこまなければならない気がしますが、俺様にはつっこめません。頼むからつっこんでくれ改蔵!そんな海岸歩いてる場合じゃあ…ってセルフパロディですかー!!最もやってはいけないことを最後の最後でやってくれました。俺様含めて「南国アイスホッケー部」の最終回を知らない人には何がなんだかわかりません。そこまでやるか、ですね。最終回というネタでK点オーバーの場所で遊びまくってる。チキンレースでいうとすでに前輪は落ちてます。前号までのあらすじと登場人物紹介でギリギリ踏みとどまった感じ。もはや誰もつっこめないところまで来てるんじゃないでしょうか。少しも顔を出してない(たぶん)牡丹とか、細かいネタはもっと入ってるんでしょうが、俺様ではこれが限界です。

そしてラストの「我らが『改蔵』は永久に不滅です。また改蔵たちに会える日を信じて…」の文。まさか復活?それともタイトルがちょっと変わって新連載?いやまさかな。最終26巻に追加原稿掲載とか書いてあるし、それはないでしょう。あ、これってもしかしてエヴァンゲリオンのパロディ?単行本でもう一つの最終回とかいうオチか?なんにせよこの最終回に対するツッコミは入れるつもりかもしれませんね。
[PR]
by kabehouse | 2004-07-24 14:19 | 少年サンデー

リンク始めました

メニューをちょっといじりました。これでトラックバックに気づかないとかいう痛い事態は防げるはずだ(笑)。で、ついでにリンクをいくつか貼りましたので、ご説明を。

Fish on Palms
 アメリカで生きている俺様の後輩が運営しているサイトです。がんばって生きてる感じがひしひしと伝わってきて、ついつい「羨ましいぜコンチクショー!」と叫びたくなります。

もうひとつの名探偵コナン
 うちにトラバってくださった記念すべき第一号さん。コナンの蘭応援サイトですが、サンデーの感想もあり。俺様とだいぶ視点が違う(当たり前だ)ので、楽しいです。

(復刻版)
 別にこういうサイトがあるわけではありません。上の「もうひとつの名探偵コナン」の正式名称「もうひとつの名探偵コナン(復刻版)」が括弧の前で改行されてしまったのです。

魁!!男塾予備校
 今日見つけたできたてホヤホヤブログ。すごい情熱です。なんで一気に七つも記事が?とか、カテゴリ細かっ!とか、アツいポイント満載です。見習わねば…。
[PR]
by kabehouse | 2004-07-22 10:55

これぞ漫画の職人芸

来た!ついに来た!夏目義徳がサンデーに帰ってきた(帰ってくるのは来週です)!うわっはー!…っと、予想外の朗報に浮かれすぎました。夏目義徳とは、サンデー編集部もやってくれます。ま、読んでみないと何もわかりませんので、今はひたすら待つばかり。今週のサンデーからは、ちょっくら見落としがちな職人芸をいくつか紹介したいと思います。

まずは「いでじゅう!」に登場の三平商業の面々。見事な水木タッチ(違う人もいますが)。パロディネタといえば、今はジャンプのジャガーさんが一番に上がりますが、いでじゅうも頑張れば超えられるかも。でもラブコメも見たいなあ、やっぱり。

続いて「かってに改蔵」の最終回。えらいことやってくれちゃいましたねえ。怖いわ、これ。改蔵と羽美ちゃんが一言も喋らないのが恐怖をガンガン煽ってくれます。久米田康治には「漫画界におけるシュールレアリズムの巨匠」とかいう二つ名をつけたい。いや、ただ単にツッコミ放棄と呼ぶべきか…?

続く「美鳥の日々」は目がポイントです。表情と言った方がいいかもしれません。今週は正治と美鳥のアップが一杯あって、いろんな表情を見せてくれます。これだけ表情、とくに目が大きく変わる漫画というのは他に記憶にありません。それでもすべて正治の顔であり、美鳥の顔。これは当然に見えて、実はとんでもない離れ業だったりするのです。

極めつけはやっぱり「KATSU!」。扉を含めて5ページ目、通し番号で言うと213ページ!上手い。本当に上手い。前号からの流れを活かして、絶妙のコマ割りと構図で演出した珠玉の1ページ。何気なくこういうことをやってくるからあだち充は怖い。

も一つおまけで「D-LIVE!!」。名乗った直後の斑鳩の殴られっぷりも相変わらずすばらしいのですが、今週の一コマは何と言っても434ページ5コマ目。さっきまで美女だったのにいきなり怪物扱い。なんかラブ・デラックスを思い出しましたよ。

本当はもっと別の方面もご紹介したいのですが、もっといいサンプルがそのうち出てくると思うので、今週はこんなところで。そうそう、じっくり読み返して気づいたんですが、「うえき」の絵が素晴らしく良くなってますね。線に無駄がなくなってきてます(春子見て気づいた)。それから「ミノル小林」。上手いですよ、これ。絵もギャグも。こんな見事なパワーボム(推定)なかなかお目にかかれませんよ。ちょっと見直しましたよ。でも面白いと言い切れないのはなぜだろう…。ともあれ来週からは夏目義徳が加わってさらなる職人技が繰り広げられるに違いない少年サンデー。こいつは目が離せませんぜ!
[PR]
by kabehouse | 2004-07-22 09:54 | 少年サンデー

ヘビーな二冊

最近読んだ本の中からヘビーな小説を二冊紹介。一冊は「おおとりは空に」津本陽・講談社文庫。もう一冊は「神様のパズル」機本伸司・角川春樹事務所。かたや幕末を舞台とした時代小説、かたや宇宙創生をテーマとした本格派SFと、おそろしく毛色が違う二作品ですが、非常にヘビーで読む人を選ぶ、よってなかなか他の人にお薦めできないという共通点があるので、まとめてご紹介というわけです。

「おおとりは空に」は、緊張感あふれる殺陣描写で剣豪小説というジャンルを切り開いた津本陽が、裏千家11代家元玄々斎宗室の生涯を描いた作品。なのですが、壮大とか激動とかいう言葉がまったく似合わない。誕生や死、結婚あるいは出世などの事件があまりにもあっさりと、時にはほんの一言ですまされ、代わりにたいしたことのない日常の風景が丹念に描かれていきます。とくに大きな割合を占めるのが茶会の次第を一つ一つ並べていく記述。門外漢である俺様にはさっぱりわからない茶道具の名前がずらっと並び、正直お手上げ状態。他の部分も、重大なはずの事件があまりにもあっさりすまされるのでずっと違和感がぬぐえずにいました。ところがあるとき、はたと気づいたのです。「リズムがぜんぜん違う」と。この小説はおそらく、江戸後期の大名のリズムで書かれている。そのため、たとえ親が死んでもそれは距離的に離れた実家の出来事であり、一通の知らせで終わってしまう。それよりは長い日常の細かな出来事が心中の大部分を占めているということなのでしょう。だから読むほうも大名の心持ちで、ゆったりと、茶器同様に言葉を一つ一つ愛でる感覚で読み進めねばならないのでした。気づいてからも、リズムを意識的にゆっくりととるのは骨が折れる作業でしたが、多少は魅力が掴めたように思えます。あとヒロイン研究家の視点では、正室まち子が秀逸。限られた描写でもここまでかわいく書けるものかと舌を巻きました。

「神様のパズル」は、物理を学ぶ学生が、「宇宙の作り方」を通して物理学の根本を問い、人のあり方を考えていくという、聞いてるだけでめまいがしてくるようなSF。正直読みづらいし、ひねりが足りない感じはしますが、宇宙は作れるのか、物理学とは何なのか、人はどう生きるべきかという根源的な問題に、きっちり答えを出したという点で、これまた舌を巻く作品です。物理の専門用語続出で、量子力学をかじったことのある人でないと相当つらい、というかオチがわからないと思いますが、本格的なSFが好きな人なら楽しめるでしょう。

で、「神様のパズル」を読んでいてもうひとつ二作品の共通点を見つけました。主人公が「弱い」という点です。物語というものは、キャラクターというフェライト磁石の動きを見ているようなもので、極性によってキャラクター同士引き寄せあい、あるいは反発し、磁力の差が大きいと片方がひっくり返ってくっついたりします。本来主人公とは大きな磁力を持った人物であるべきですが、幕末の大きな流れの中で茶道に一生をささげる玄々斎といい、天才少女に謎解きを任せてなぜか一人農作業をしている綿さん(「神様のパズル」の主人公)といい、この二作品の主人公はどうにも磁力が弱いのです。ですが、両方ともじっくりと丁寧に描写をすすめていくことによって、弱さは逆に魅力的になります。特に「神様のパズル」では、主人公のふがいなさが、壮大なテーマをそのまま打ち破っているようで、最後の最後でちょっと爽快です。他人をひっくり返して引き寄せるような真似はできなくても、ちょっと方向を変えるくらいならできる。そして、その少しの方向転換が人を救うことがある。なぜなら人は本来自分を救う力を持っているのだから。そういう小説です。

専門知識がないと本気できつい上、小説を読む力を相当必要とする二作品です。でも、この作品でなければ味わえない感覚があります。壁は高いほど燃えるという、読書家としては珍しい方にならお薦めできる…かな…?
[PR]
by kabehouse | 2004-07-17 15:39 | 本棚

ICOですよ!

こないだ、あまりの熱帯夜に夕食後なにもする気にならず、気分転換に本屋に行きました(近所の本屋が11時までやっているのだ)。とくに目当ての本があるわけでもなかったんですが、何か買わないと帰れないような気分だったので、はたと目に付いた「ICO」(宮部みゆき・講談社)を手に取りました。前から何度か本屋で見て気にはなっていたので、よい機会だったのです。

実は俺様、推理小説嫌いなもんで、宮部みゆきって初めてです。ゲームのノベライズもおそらく初めて。今回はICOのパッケージ背面に宮部みゆきのコメントが載ってたくらいなんで、ハズレはないだろうと購入に踏み切りました。いやー面白いですわ。途中オリジナルの話が続くところは好みが分かれそうですが、ゲームとリンクした描写は見事の一言。すっかり過去の記憶と化していた霧の城の風景がありありと浮かび上がって、思わずもういっぺんやっちゃったくらい。んで小説の描写と比べてみたり。実は展開とか大きく変わってるんですが、しっかりとゲームから想像を膨らませてる感じで、雰囲気というか魂というか、根っこの部分でゲームをやってたときと同じドキドキが味わえるのです。ICOファン必携の書ですな。

で、ICOをやったことがないっていうそこのあなた。PS2を持ってる価値三割減です。いやマジで。そもそも3DCGってのは本来こういうアドベンチャーゲームのためにあるのですよ。「城」という舞台そのものが強敵として立ちはだかるからこそ、その存在感が生きてくるわけじゃないですか。段差を上り、扉を開け、時には部屋の構造を変えて先へ進んでいく面白さ、隅々まで目を凝らしてギミックを探す緊張感、複雑な部屋を抜けて、目の前に道ができたときの開放感と達成感は昔ながらのアドベンチャーに最高のCG技術という組み合わせでなければ味わえないものです。しかもICOはただのアドベンチャーじゃあない。そこには一人の少女がいるのです。

かつてアドベンチャーの楽しさとは、だだっ広い世界にたった一人で放り出された孤独感とかなり密接な関係にありました。孤独から逃れようとするからこそ、プレイヤーは何とか道を造り、世界から脱出しようとする。「孤独からの脱出」というテーマは普遍的な面白さを持っており、これを題材にしたアドベンチャーやRPGはたくさんあります。そして、ICOにおいて、プレイヤーは霧の城という孤独から脱出します。一人の少女の手を引いて。これほどヒロインが光り輝くシチュエーションが他にあるでしょうか。プレイヤーのそばにいるのは少女ただ一人であり、少女を救えるのはプレイヤーただ一人。すぐそばに孤独が口を開けているからこそ、「絶対にこの手を離さない」という気持ちがわいてきます。主人公に比べれば何も出来ないに等しい少女は、足手まといと言ってしまえばそれまでですが、決してそんなものではない、むしろ先へ進む原動力ともいえる大事な宝物となっています。

3DCGによって「世界」をリアルに作り上げ、物語を最低限に絞ってプレイヤーを放り出したICOは、アドベンチャーゲームの正統的な進化の形ということができます。アドベンチャーゲーム共通の欠点である、先に進めないときにひたすらストレスがたまる感覚はありますが、そのぶん道が開いたときの開放感はかなりのもの。物語を補うに十分な想像力さえあれば、どんな人にも自信を持ってお薦めできます。あ、ただし高所恐怖症の人と心臓の弱い人はやらない方がいいでしょう。
[PR]
by kabehouse | 2004-07-12 14:35 | ゲーム

行ってきましたGUNDAM’S

a0025830_14332.jpg
大阪日本橋にあったJoshinのガンダム専門館GUNDAM’Sが移転、店舗拡大となりました。堺筋に面してまんだらけやらアニメイトやら信長書店やらと並んでも遜色ない目立ちっぷりです。堺筋を挟んで見えるその大看板はとらのあな並みに目立ってました。

一階にCD、DVDを始め完成品フィギュアその他関連商品、二階が丸々ガンプラという店舗構成。プラモの品揃えは旧作も含めてなかなかのものでした。HCMProのそばに往年のHCMが並んでたりして。ディスプレイも多いので、ちょっと覗いてみるだけでも面白いんではないかと。個人的にはオリジナルカラーリングのブリッツガンダムが目を引きました。一階はどっちかというとレイアウト重視のようで、品揃えとしては以前とそんなに変わらない感じ。せめてG.F.F.はずらっと全種並んでて欲しかったかも。抜けが多いのは品切れ状態ってことだったんでしょうか?

JoshinはこのGUNDAM’Sの他にもプラモ専門館がありまして、そこにはガンプラを除いた各種模型が勢揃いしています。そういえばニノミヤもちょっと前にホビー館をリニューアルオープンしてましたが、大丈夫なんでしょうか。最近店舗統合が進んでいるので気になります。ソフマップのガンプラ売り場も拡大傾向にあるので、最近はもうプラモは電気屋で買うものという感覚が当たり前になってきました。しかし、そのせいで昔ながらのおもちゃ屋であったり模型屋であったりがなくなっていくのは、やっぱり寂しいですよね。消費者としてはついつい安い方で買ってしまうわけですが、せめて近所の商店街にあるおもちゃ屋くらいはちょくちょく覗きたいなあと思います。あと隣の駅前にある模型屋も。そして何かに巡り会った(と思いこんだ)ら少々高くても買わなくては。巡れる店はたくさんあった方が楽しいですからね。そうそう、この間模型屋でプラモを買ったらカタログを色々おまけしてくれました。実は結構安いこともあるし、町の模型屋さんを探しましょう!でも模型屋って大抵なぜか目立たない場所にあるんだよなあ。
[PR]
by kabehouse | 2004-07-12 14:33

必殺技のススメ その1

今週から7号連続サンデー夏祭り、そして思った通り改蔵と美鳥が次号最終回。これは間違いなく新連載、しかも事前にアナウンスがないってことは新人が来ますね!そのせいか今週は休載なしで、表紙も全員集合の夏祭り。…道士郎普通だ…。そんなこんなで今週は少年マンガになくてはならない必殺技を語るのです(強引)!

必殺技といっても当然「必ず殺す技」ではありません。そんなのがあったらマンガが終わってしまいます。では必殺技とはどんなのかというと、大まかに三つのタイプがあります。決め技、得意技、特殊技です。一番「必殺」という言葉が似合うのが「決め技」で、でも必ず一撃即死とは限らない。むしろ決め技がはずれるとか効かないとかいう事態が起こってナンボという感じ。戦隊ものとかスーパーロボットアニメには欠かせない代物ですね。出したら話が終わってしまうので、なぜ出せないのかという理屈をどうつけるかが腕の見せ所です。つづく「得意技」は、使うキャラを象徴するような技。決め技とちがってぽんぽん出てきます。特に技という形をとらない、身体能力なども得意技とされる場合があります。正直得意技を一つ持ってないとキャラが立たないので、必須です。ラストの「特殊技」は、直接的なダメージではなく特殊な効果を与える、そのため前の二つに比べて使われる頻度が少ない、局地戦使用というか008というか、そんな感じの技です。

[ガッシュの場合]得意技は何といっても「ザケル」。決め技はもちろん「バオウ・ザケルガ」。心の力をためなきゃならず、しかも撃ったら清麿が動けなくなるというまさに最終兵器。あ、今週動いてやがる!成長?特殊技は「ジケルド」。相手を磁石にするなどという使いづらそーな技がちょこちょこ出てくるあたりがガッシュの特徴ではないかと。
[コナンの場合]得意技が「推理」、決め技は「麻酔銃」。時々撃てなくなって困ってるあたり、麻酔銃は立派な決め技です。
[茂野吾郎の場合]得意技は「ストレート」。決め技は…「渾身のストレート」?まあ良くも悪くもストレートな奴であります。
[墨村良守の場合]得意技は「結界」。決め技は開発中。特殊技「式神」。こいつの場合「ケーキの城」とか「コーヒー牛乳」とかも必殺技に入れたくなります。
[ギンタの場合]得意技は「バッボ」。決め技は「ガーゴイル」。特殊技「アリス」。…たまには自分で闘え(爆)。
[道士郎の場合]得意技「武士」。決め技「理不尽」。くらうとなぜか良い奴になってしまう驚異の必殺技です。
[林田の場合]得意技「粘り腰」。って、これ柔道マンガだったっけ?いやいや、得意技「ハゲ」決め技「東」ってことで。
[岩城鉄生の場合]得意技「絶対音感」。決め技「情熱」。獣医師マンガだろうと何だろうと得意技は必要なのですよ。
[ケンイチの場合]得意技「打たれ強さ」。決め技「あらゆる武術の要素を組み合わせた突き」。必殺技が欲しいと言っていた兼一ですが、打たれ強さは嫌だろうなあ…。あ、「戦略的撤退」というのは…嫌か。
[犬夜叉の場合]得意技「風の傷」。決め技「爆流破」。決め技を返し技にしたのが憎いですねえ。特殊技は「散魂鉄爪」とか。
[才賀勝の場合]何?こいつの必殺技は何だ?「天才」?「プレイボーイ」?すみません、分析不能デス…。
[里山活樹の場合]あえてボクシング漫画と見た場合、活樹の必殺技は「赤松隆介のパンチ」とかになりそうです。ラブコメと見ると…やっぱ「いい奴」ですかね。
[ミノル小林の場合]得意技「エロ」決め技「思春期」。今回エロで完敗したミノルは次回思春期で逆転する…?
[うえきの場合]得意技「ゴミを木に変える力」「神器」。必殺技「回帰」。こういうキラー系能力は定番ですね。
[俺様の場合]誰が主人公かわからんのでパスで。
[ジャぱんの場合]えー、この漫画はパン漫画で良いのでしょうか?リアクション漫画?だとすると主人公は誰?…まあいいや、どうでも。
[改蔵の場合]得意技「口元を手で隠すポーズ」。今週もやってます。決め技「もっとスゴイ○○を紹介しよう」。これで羽美ちゃんか地丹がでてきて終了。
[美鳥の場合]350ページ1コマ目左上のコイツは誰ですかあああっ!?いかん、取り乱しました。美鳥の必殺技は「右手」。そりゃもう右手ですから。
[我聞の場合]得意技「我聞ダイナミック(パワードライブ)」。決め技「仙術」。なんか違う気もしますがまあいいでしょう。
[ダンドーの場合]得意技「スマイルショット」。決め技「風の怪物」。特殊技「二打罰」。
[波多野の場合]得意技「マクリ」。決め技「Vモンキー」。意外と少年マンガの原則をきっちり守った漫画なのです。
[BFの場合]得意技「誘う目」。七海団から変身して使うと考えると決め技になりそうですが、最初からBFってことも多いので得意技です。他はまだないようです。
[斑鳩悟の場合]得意技「お前に命を吹き込んでやる!」。決め技「お前に魂があるのなら…応えろ!」。決めゼリフというやつです。

全部やると、多い…。他にも書きたいことはあったんですが、あまりに長くなるのでまたの機会に。
[PR]
by kabehouse | 2004-07-08 12:12 | 少年サンデー