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過去を思うな 敵は前にあり

連載も長くなってくると、サブキャラを掘り下げて裏設定を語ったりする場が往々にして設けられるわけですが、こういうエピソードはかなり気をつけて挿入しなければなりません。主人公とあんまり関係のない回想シーンをだらだらと続けると、作品のストーリーとかテーマとかがぼやける恐れがあるからです。加えて、「語る」という側面が強くなりすぎると、押しつけがましくなったりもしかねません。

で、サブキャラ掘り下げエピソードの定番パターンその1、因縁の対決。今週の「ケンイチ」や「D-LIVE!!」にあたります。このとき最も大事な点は、掘り下げるサブキャラと主人公との役割分担です。「ケンイチ」であれば逆鬼VSクリストファーという人外の戦いに、ケンイチをどうからめるか。「戦え!梁山泊」の時はなかなかにカッコイイ役回りを任されていましたが、同じ展開にはしないと思うので、楽しみな点です。「D-LIVE!!」の場合は百舌鳥さんとの因縁だけではなく斑鳩にとっては親の敵になっているので、相当斑鳩の活躍が期待できます。この展開なら百舌鳥さんがヒロインを演じることもありえますね。似合わないけど。

定番パターンその2は昔語り。「結界師」や「我聞」です。この場合はなんといっても簡潔に終わらせること。そうしないと関係ない人たちが置いていかれてしまい、どうしてもだれます。「我聞」の場合、登場キャラを辻、凪、我聞、親父と絞り込むことでストーリーを簡潔にしています。さらに我聞を活躍させているのが技ありという感じですね。で、扱いに困るのが「結界師」。昔語りが語る主体なしに始まってしまうという異例の展開。そしてどうやらそのまま終わった模様です。このエピソードをどのように考えるべきか、ちょっと次号を予想してみます。

1.良守から始まる→少なくともしばらくの間は、良守にはこのエピソードが語られないことが予想されます。限にしろ翡葉にしろ、そう簡単に喋らせる気はないからこういう形をとった。あるいはクライマックスで喋らせることを想定して、その伏線。
2.限から始まる→以降限視点でストーリーが進むことが考えられます。この場合限の独り語りという形でこのエピソードを始めることも可能ですが、こういう形にしたほうが限のキャラクターを活かせると考えたか、ストーリーがだれないように省略したか。
3.正守から始まる→正守と裏会の戦いが本格的に始まると予想できます。戦う理由を強固にするために、このエピソードが必要だった。
4.2年前(前編)とかが始まる→それは嫌だなぁ。

いずれにせよ、こういった形でこのエピソードを入れたということは、良守たちは知らないということになるでしょう。良守が限の過去を知ろうとするが、誰も喋らない、とか。まあ実際は次号を待たないとわからないんですが、裏のエピソードを語りつつ緊迫感を失わないという点では成功しているといえるでしょう。

このような裏エピソードは、とかく長い、タルい、どうでもいい、という感想をもたれがちです。いかにして本筋との接点をもたせるか、また簡潔に終わらせるか、が重要なのです。

では以下感想。

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by kabehouse | 2005-04-28 15:19 | 少年サンデー

電車男 1

俺様は、実はかなり強い漫画運を持っているらしい、と思うことがあります。たまたま先輩が持ってきた月刊マガジンに「BECK」の全米ツアーのクライマックスの話が載ってて買い集めたり、たまたまチャンピオンを立ち読みしたときに、「サムライジ」の第一話が載ってて買い集めたり…。何より、たまたま友人の家で読んだサンデーに「キリンジ」の第一話が載っていたために、即座にその週のサンデーを買いに走って以来、俺様はサンデー読者なのです。で、「電車男」ですが、これはたまたまコンビニでヤンサンを立ち読みしたら、第二話が載ってました。たぶん他の回だったら、なんだかんだいってスルーしたんじゃないかなあ、と思うのです。まあ、そこだけ切り取って読んだからそう思っただけなのかもしれませんが…。前置きが長くなりました。ご存じ「電車男」、小学館・原秀則バージョンです。先に断っておくと、俺様原作は読んでないので、この漫画において原秀則がどれだけの功績を担っているのかはわかりません。とにかく一冊の漫画として読むのみです。

さて、「電車男」の特徴は「ネット発」、すなわち2ちゃんねるへの書き込みによって物語が展開される点ですが、これが予想以上に新鮮であります。何たって読者と全く同じ、電車男の恋物語を外から見ている登場人物が漫画の中に「いる」ので、感情移入度が桁違いです。この手の漫画を読んでいるとひっきりなしに口をついて出る「何やってんだよォ電車ァ!」とか「かっこいいぞ電車!」というセリフを、言ってくれるキャラがいる。この不思議な連帯感は、まさに2ちゃんでリアルタイムに書き込み、あるいはROMっている時のそれです。

主人公である電車男は、正直な話カッコイイです。正直者はカッコイイ、というのが私の持論でありますが、電車男も格好つけないところがカッコイイ。それでいて経験値ゼロからの出発なので、親近感はすごくあります。まるでネット上でレベル上げて、強くなってからボスと戦いにいくRPGのよう。なんだか手塩にかけた子供のようで、可愛くて、その成長に感動します。もう一つ特徴的なのが、そのアンバランスさ。住人たちのアドバイスにより急にイケメンになってしまう電車男なんですが、中身は恋愛経験ゼロの冴えないアキバ系(というほど秋葉の匂いは感じませんが)なので、いきなり中学生ばりのリアクションがでたりして、かなりアンバランスな戦いが繰り広げられます。やばいカッコイイ!と思ったり、ガキだなあ、と思ったり、そのギャップが面白いところです。

ヒロインについては、1巻ではほとんど触れられません。謎の女です。これが良い。脈があるのかないのか、憎らしいほど読めません。それでいて仕草や表情がいちいち可愛いときているので、かなり罪な女です。もう本当に、コノヤロ~と。でも読者が(2ちゃん住人を通して)介入できるのは電車男だけなので、やきもきさせられること請け合いです。

要約すると、漫画に登場する住人たちとともに電車男を格好良くプロデュースしているような、俺たちの電車がどんどん格好良くなっていく、という感覚が非常に楽しい漫画です。2巻も買います。1巻とんでもないところで切ってくれたし。

以下ネタバレあり。というか読んだ人にしかわからない話。

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by kabehouse | 2005-04-24 23:12 | 本棚

サンデー21号

「あお高」1巻買いました。やっぱ熱いです、この漫画。あと「我聞」とか「BECK」とか「無敵看板娘」とか「卓球社長」とか。中でも個人的にやばいのが原秀則「電車男」1巻。毎日のように読んでます。近いうちにレビューを書きたいところ…

で、今週のサンデー。

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by kabehouse | 2005-04-21 14:36 | 少年サンデー

力が欲しいか?

『力』。それは『強さ』とは違い、純粋に敵にダメージを与える能力です。少年マンガに登場するキャラクター、特に戦う主体であるヒーローにとって、『力』は必要不可欠なものです。ここには試練を乗り越える、すなわち敵を倒すために力が必要だから、という理由ももちろんありますが、『強大な力』は格好良さの一つの形である、という理由も見逃せません。そこで、力をどのように扱うか、具体的には①力そのものをどのように見せるか、②力を手に入れる過程をどのように見せるか、の二点が問題となります。広く考えれば、力そのものを肯定するか否定するか、というのも興味深い問題ではあるのですが、どちらにせよ少年マンガの世界では、力を持たずして戦う例はほぼ見られないので、今は考えに入れません。で、今週は②力を手に入れる過程をどのように見せるか、に焦点を当ててみたいと思います。

力を手に入れる方法は、大別すると①試練を受けることで力を得る…スポ根型②力を得たことで試練を受ける…改造人間型、の二つです。何の苦労もせずに力が手に入ったんじゃ面白くないですからね。両方ともこれまでに様々なパターンが研究されていますが、現在改造人間型が主流となっているようです。これはやはり、スポ根型だと力を手に入れるまでが冗長になりがちであることが大きな原因でしょう。何週間もひたすら修行の日々では面白くなりにくく、短時間で強くなるのも不自然。しかも強くなるまではキャラは弱いまんまだから戦えない、と、結構大変な問題を抱えているわけです。「ケンイチ」のように人智を超えた奇天烈な修行だったり、「結界師」や「我聞」のように、ストーリーを進めながら合間合間に強くなっていったり、という工夫が必要です。特筆すべきは「ガッシュ」で、心の成長が魔物の子の身体能力や術の成長に直結しているため、立ち上がる瞬間と力を得る瞬間が絶妙にリンクして、高い相乗効果を生み出しています。

一方の改造人間型は、修行の日々を描かなくていいのでいきなり派手なバトルができるわけですが、『力』と『敵』とを上手く関連付けないと、緊迫感が出てきません。仮面ライダーを改造したのはショッカーだからこそ、対決が熱くなるわけです。世に広く出回っている、力を制御できないネタは、力そのものが重荷となる→対決の構図が崩れる→燃えない、という事態に陥っていることが多いといえます。もちろん『制御できない力が制御できるようになる』ことが、漫画的に格好良く見せられれば問題ないわけですが(ゴルディオンハンマーとか)、あまり成功例はないように思います。やっぱり、力を手に入れる→危険視されて敵が増える、とかの方がわかりやすいし。

なんだろう、最終的にスポ根バンザイ?…いや、改造人間型で新鮮味のあるマンガがまだ少ないだけでしょう。『力』を引き金にして、上手く対決の構図を作り出せば、かなり面白くなるはずです。そこら辺で斬新な漫画があったら教えてくださいませ。

…なんか読み返すと、今週のサンデーに関係ないなー…。ガッシュとかうえきプラスとかを読んで、「今週は力の重要性について書こう!」とか思ったはずなんですが…。まあいいか、以下感想。

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by kabehouse | 2005-04-14 15:46 | 少年サンデー

サンデー19号

なんか最近はサンデー読んでても熱い感触をあんまり感じません。今週も感想の途中で「あ、アイシールド見なきゃ」と感づいたし。熱い時は時間なんか一切気づかずに読みふけるんですが。で、アイシールドを見て一切のやる気がなくなりまして。見なきゃよかった…。

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by kabehouse | 2005-04-08 13:15

リンク変更

以前からリンクを貼らせていただいていた、++ オオゴシテイスト ++の日記部分がブログとして独立しました。

オオゴシ*トモエBlog 【キョウノデキゴト】

オオゴシ*トモエという方は、ホビージャパンでも連載されていた、珍しい女性ホビーライターです。女性ならではの視点を持った作例や初心者にやさしい連載で大人気なのです。この日記は、フリーのライターという厳しい世界をとても身近なタッチで書いてくれるので、失礼ながらついつい「おお、頑張ってるなあ」と親戚のおっちゃんみたいに感じてしまいます。色々な友達の話や食べ物の話、母ケイコの話など、楽しくて元気を分けてもらえる日記です。

俺様もこんな日記が書きたいなあ、と思いつつ、そんな余裕がない今日このごろ。文章書き出すとついついこねくり回してしまうので…。考えすぎもヨクナイ。
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by kabehouse | 2005-04-02 15:06